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腸内細菌と認知症の関係|脳腸相関とは?

皆さま、こんにちは。中野区鷺宮のおきつ医院、院長の中上です。

認知症予防シリーズ、ご好評をいただきまして続編をお届けします。

今回は、最近の研究で注目されている「腸内細菌」と「脳腸相関」についてお話しします。

「腸と脳が関係している?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、腸は「第二の脳」とも呼ばれ、腸内細菌が認知症予防において重要な役割を果たしていることがわかってきました。


目次

  1. 脳腸相関とは?腸が「第二の脳」と呼ばれる理由
  2. 腸には約1億個の神経細胞がある
  3. 腸内細菌と認知症の関係|最新研究でわかったこと
  4. 腸内細菌が脳に影響を与える3つのメカニズム
  5. 腸内細菌の代謝産物と認知症リスクの関係
  6. ビフィズス菌で認知機能が改善|順天堂大学の研究結果
  7. 認知症予防のための腸活|今日からできる食事改善
  8. 和食は認知症予防に効果的?
  9. 腸内環境を整える生活習慣3つのポイント
  10. 腸活の効果はいつから?継続が大切な理由
  11. おきつ医院が選ばれる理由

脳腸相関とは?腸が「第二の脳」と呼ばれる理由

皆さんは、緊張するとお腹が痛くなった経験はありませんか?

逆に、お腹の調子が悪いと気分まで落ち込むことはないでしょうか。

このように、脳と腸は互いに影響を与え合っています。

これを「脳腸相関(のうちょうそうかん)」といいます。

日本語にも「腹が立つ」「腑に落ちる」「断腸の思い」など、腸と感情を結びつける表現がたくさんありますね。

私たちは昔から、脳と腸のつながりを感覚的に知っていたのかもしれません。


腸には約1億個の神経細胞がある

腸には、脊髄と同じくらいの数の神経細胞(約1億個)が存在しています。

これらの神経細胞は、脳からの指令がなくても腸を動かすことができます。

だから腸は「第二の脳」と呼ばれているのです。

そして、この腸と脳をつなぐ役割を果たしているのが「腸内細菌」です。


腸内細菌と認知症の関係|最新研究でわかったこと

最近の研究で、認知症の方と健康な方では、腸内細菌の種類や割合が大きく異なることがわかってきました。

国立長寿医療研究センターの研究によると、以下のことが明らかになっています。

認知症のない方の腸内細菌の特徴

  • 「バクテロイデス」という腸内細菌が多い
  • 腸内細菌の種類が豊富(多様性が高い)

認知症の方の腸内細菌の特徴

  • 特定の腸内細菌が減少している
  • ビフィズス菌の割合が低い

さらに驚くべきことに、この腸内細菌の変化は、認知症になる前の「軽度認知障害(MCI)」の段階ですでに始まっていることもわかりました。

早めの腸活が、認知症予防の第一歩となる可能性があります。


腸内細菌が脳に影響を与える3つのメカニズム

では、腸内細菌はどのようにして脳に影響を与えるのでしょうか。

研究者たちは、主に3つのルートがあると考えています。

①自律神経を通じた経路

腸と脳は「迷走神経」という神経でつながっています。腸内細菌が作る物質が、この神経を通じて脳に情報を伝えます。

②血液を通じた経路

腸内細菌が作る代謝産物(乳酸、酪酸など)が血液に乗って脳に届き、脳の働きに影響を与えます。

③免疫・炎症を通じた経路

腸内環境が乱れると炎症が起こり、その影響が脳にも及ぶことがあります。


腸内細菌の代謝産物と認知症リスクの関係

腸内細菌は、私たちが食べたものを分解して、さまざまな物質を作り出します。これを「代謝産物」といいます。

研究では、この代謝産物の種類によって、認知症リスクが変わることがわかっています。

種類主な代謝産物認知症リスクへの影響
腐敗産物アンモニア・インドール・p-クレゾールリスクを高める
短鎖脂肪酸乳酸・酪酸・酢酸・プロピオン酸リスクを下げる

つまり、腸内環境を整えて「良い代謝産物」を増やすことが、認知症予防につながる可能性があるのです。


ビフィズス菌で認知機能が改善|順天堂大学の研究結果

2022年に発表された順天堂大学の研究は、世界的にも注目を集めました。

軽度認知障害のある50〜79歳の方80人を対象に、ビフィズス菌「MCC1274」を16週間摂取してもらったところ、以下の改善が見られました。

  • ✅ 即時記憶(すぐに覚える力)
  • ✅ 遅延記憶(しばらく後に思い出す力)
  • ✅ 視空間認識(図形や空間を認識する力)

この研究は「ランダム化比較試験」という信頼度の高い方法で行われており、腸内環境を整えることが認知機能の改善に役立つ可能性を示す重要な研究です。


認知症予防のための腸活|今日からできる食事改善

積極的に摂りたい食品5選

①発酵食品

ヨーグルト・納豆・味噌・漬物・キムチ

善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌)を直接摂取できます。

②食物繊維が豊富な食品

野菜(特に根菜類)・海藻・きのこ・玄米・雑穀

善玉菌のエサになり、腸内環境を整えます。

③魚介類

サーモン・いわし・さば・うなぎ

オメガ3系脂肪酸が豊富で、脳の健康に良いとされています。

④大豆製品

豆腐・納豆・味噌・豆乳

植物性タンパク質と発酵食品の両方の効果が期待できます。

⑤コーヒー

ポリフェノール(クロロゲン酸)が豊富。コーヒーを多く摂取する人はアルツハイマー病リスクが低いという報告もあります。


控えめにしたい食品

  • 砂糖や精製糖質の過剰摂取
  • 加工食品
  • 過度なアルコール

これらは腸内環境を乱す原因になることがあります。


和食は認知症予防に効果的?脳を守る腸活食の特徴

魚介類、大豆製品、野菜、きのこ、海藻、発酵食品……

よく見ると、これらは和食の基本的な食材ばかりです。

国立長寿医療研究センターの研究でも、魚介類・きのこ・大豆・コーヒーを多く摂っている人は認知症でない場合が多かったことが報告されています。

日本の伝統的な食事は、認知症予防の観点からも優れているのです。


腸内環境を整える生活習慣3つのポイント

食事だけでなく、生活習慣も腸内環境に影響します。

①十分な睡眠

不規則な生活は腸内環境を乱します。毎日同じ時間に寝起きする習慣を心がけましょう。

②適度な運動

運動は腸の働きを活発にし、善玉菌を増やします。ウォーキングなど、無理なく続けられる運動がおすすめです。

③ストレス管理

ストレスは脳から腸に悪影響を与えます。リラックスする時間を意識的に作りましょう。


腸活の効果はいつから?継続が大切な理由

腸内環境は、一朝一夕には変わりません。

しかし、研究によると、食生活を変えると約10日で腸内細菌に変化が現れ始めるそうです。

完璧を目指す必要はありません。まずはこんな小さな一歩から:

  • 朝食にヨーグルトを足す
  • 味噌汁を毎日飲む
  • 野菜を一品増やす

こうした小さな習慣の積み重ねが、認知症予防につながります。


院長のひとりごと

3月に入り、少しずつ春の気配を感じるようになりました。鷺宮を散歩していると、あちこちで梅の花が満開を迎えています。桜のつぼみも膨らみ始め、もうすぐお花見の季節ですね。

環境の変化はストレスになりやすく、実はお腹の調子にも影響します。「新しい環境で緊張してお腹が痛くなる」——まさに今回お話しした「脳腸相関」ですね。

私も腸活を意識して、朝食にヨーグルトを食べる習慣を続けています。最近のお気に入りは、はちみつをかけて食べること。ほんのり甘くて、朝から幸せな気分になります。

また、腸内環境を整えることは免疫力アップにもつながり、花粉症の症状緩和にも効果があるという研究もあります。新生活のスタートに向けて、ぜひ腸活を取り入れてみてください。


認知症予防の4つの柱|シリーズまとめ

これまでのシリーズに「腸活」を加えた4つの柱でまとめます。

内容
①食事バランスの良い食事・MIND食・和食
②運動有酸素運動・筋トレ・デュアルタスク
③社会参加会話・地域活動・趣味のつながり
④腸活発酵食品・食物繊維・規則正しい生活

できることから少しずつ取り入れていくことが大切です。


おきつ医院が選ばれる6つの理由

①脳神経外科専門医が認知症を診断

物忘れの原因を正確に診断し、一人ひとりに合わせた治療計画を立てます。頭痛外来も対応しています。

②消化器科で腸の健康もチェック

便秘・下痢・お腹の張りなど、腸内環境と認知症予防の両面からアドバイスが可能です。

③4つの診療科が連携|総合的な健康管理

内科・脳神経外科・消化器科・循環器科が連携。生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の管理も含めて総合的にサポートします。

④通院が難しい方には訪問診療

医師がご自宅に伺って診察。「親を病院に連れて行くのが大変」という方もお気軽にご相談ください。

⑤駅から徒歩1分の好アクセス

西武新宿線「鷺ノ宮駅」北出口から徒歩1分。長く通えるかかりつけ医としてご利用いただけます。

⑥Web予約・オンライン診療にも対応 (現在準備中、もうしばらくお待ちください)

スマートフォンやパソコンから予約可能。来院が難しい方はオンライン診療もご利用ください。


こんな方はおきつ医院にご相談ください

  • ✅ 物忘れが増えて認知症が心配
  • ✅ 家族の様子がいつもと違う気がする
  • ✅ 便秘や下痢など腸の不調が続いている
  • ✅ 頭痛がひどく、原因を知りたい
  • ✅ 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の管理をしたい
  • ✅ 離れて暮らす親のことが心配
  • ✅ 通院が難しいので訪問診療を利用したい

「脳」と「腸」、両方の健康を守るパートナーとして、おきつ医院をご活用ください。


中野区・鷺宮で認知症・物忘れ・腸のお悩みならおきつ医院へ

「物忘れが気になる」「家族の様子が心配」「お腹の調子が悪い」——そのようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

脳神経外科専門医・消化器科の医師が連携して、丁寧に診察いたします。


おきつ医院

〒165-0032 東京都中野区鷺宮3-20-4
📞 03-3339-2865
🚃 西武新宿線「鷺ノ宮駅」から徒歩1分

「こんな症状でも診てもらえる?」「家族のことで相談したい」など、お気軽にお電話ください。スタッフが丁寧にご案内いたします。


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※このブログは一般的な情報提供を目的としており、個別の医療アドバイスではありません。健康上のご心配がある場合は、お気軽に当院までご相談ください。

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