皆さま、こんにちは。 中野区鷺宮のおきつ医院、院長の中上です。
認知症予防シリーズも今回で最終回となりました。
これまで3つの柱でお話ししてきました。
①食事に気をつけること
②運動をすること
③社会的活動に参加すること
今回は、希望の持てる研究のお話と、認知症の早期発見の大切さ、そしてご家族へのメッセージをお伝えします。
認知症予防に希望が持てる「修道女研究」とは
認知症の原因には、加齢や遺伝など誰にも避けられないものもあり、心配になる方もいらっしゃると思います。
ここで少し希望の持てる研究をご紹介しましょう。
アメリカで「修道女研究」という有名な研究が行われました。
修道院で暮らす数百人のシスターたちが対象です。
彼女たちは10代から80代・90代まで、同じ環境で生活し、定期的に日記をつけ、亡くなった後に脳を提供することに同意していました。
その結果、興味深いことがわかりました。
100歳を過ぎても認知症にならなかった人もいれば、 もっと若くして認知症になった人もいたのです。
—
脳の状態と認知症は必ずしも一致しない
興味深いのは、亡くなった後に脳を調べた結果です。
「アミロイドベータ」という脳のゴミの量を調べました。
すると、約3分の1の人で、脳の状態と認知症の症状が一致しなかったのです。
つまり、こういうことです。
・脳にゴミがたくさん溜まっていても、認知症にならなかった人がいた
・脳のゴミは他の人と変わらないのに、認知症になった人がいた
脳の状態だけでは、認知症になるかどうかは決まらない。
これは、とても希望の持てる結果ではないでしょうか。
前向きな心と人とのつながりが認知症予防に効果的
この研究で注目されたのは、次の3つでした。
・前向きな人生観
・コミュニティの力
・表現力
科学的には証明できないけれど、重要なことだと考えられています。
誰でも人生の中で困難や不幸に見舞われることがあります。
しかし、その衝撃を和らげる「自分自身の心の持ち方」や「周囲の人とのつながり」が、認知症の発症に影響している可能性があるのです。
認知症予防は、食事や運動だけではありません。
・前向きに生きること。
・人とつながること。
これも大切だと、この研究は教えてくれています。
認知症の早期発見が大切な5つの理由
「早く見つけても、治らないなら意味がない」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、認知症の早期発見には多くのメリットがあります。
①治療可能な原因を見つけられる可能性がある
②進行を遅らせる治療を早く始められる
③本人の意思がはっきりしているうちに、今後のことを話し合える
④家族がサポート体制を整える時間ができる
⑤症状が軽いうちに、生活の工夫ができる
「軽度認知障害(MCI)」という段階があります。
認知症の一歩手前の状態です。
この段階で発見できれば、認知症への移行を防げる可能性もあります。
「もう少し様子を見よう」
そう思っているうちに、大切な時間が過ぎてしまうことがあります。
物忘れが気になったら、早めにご相談ください。
認知症の初期症状チェックリスト
認知症の初期症状は、「年のせい」と見過ごされがちです。
以下のようなサインが続く場合は、一度ご相談ください。
【記憶に関する認知症の初期症状】
・同じ話を何度も繰り返す
・約束を忘れることが増えた
・物の置き場所を忘れ、探し物が増えた
・薬の飲み忘れが目立つようになった
—
【判断力に関する認知症の初期症状】
・料理の段取りがうまくいかなくなった
・買い物で同じものを何度も買ってしまう
・請求書の支払いでミスが増えた
・慣れた道で迷うことがある
—
【性格・行動の変化による認知症の初期症状】
・以前は好きだった趣味への関心がなくなった
・人付き合いを避けるようになった
・怒りっぽくなった、または落ち込みやすくなった
・身だしなみに気を遣わなくなった
一つでも当てはまる方は、お気軽にご相談ください。
早めの受診が、その後の生活を大きく変えることがあります。
—
「年のせい」と「認知症」の違い
【加齢による物忘れ】
・体験の一部を忘れる(昨日の夕食のメニュー)
・ヒントがあれば思い出せる
・忘れたことを自覚している
・日常生活に大きな支障はない
【認知症による物忘れ】
・体験そのものを忘れる(夕食を食べたこと自体)
・ヒントがあっても思い出せない
・忘れたことを自覚していない
・日常生活に支障が出始める
ただし、この判断は専門家でも難しいことがあります。
「年のせいかな?」と思っても、念のためご相談いただくことをおすすめします。
—
鷺宮で認知症の相談ならおきつ医院へ|脳神経外科専門医が対応
当院では脳神経外科専門医が認知症の診療を行います。
脳の専門家として、正確な診断と適切な治療方針をご提案いたします。
—
おきつ医院でできる検査・対応
✓ 問診による症状の詳細な確認 ✓ 神経学的診察 ✓ 血液検査(甲状腺機能、ビタミン欠乏などの確認) ✓ 頭部CT・MRIなどの画像検査の手配 ✓ 治療可能な認知症の診断 ✓ 生活習慣病の管理
当院が選ばれる理由
✓ 脳神経外科専門医による専門的な診療
✓ 「話しやすい」「相談しやすい」アットホームな雰囲気
✓ ご家族からのご相談も丁寧に対応
✓ 専門病院への紹介もスムーズ
「認知症かもしれない」と心配されている方、ご家族のことで気になることがある方は、まずは当院にご相談ください。
—
中野区で認知症の訪問診療をお探しの方へ
おきつ医院では訪問診療を行っております。
認知症が進行すると、通院が難しくなることがあります。
そのような方のために、医師がご自宅に伺って診療を行います。
訪問診療でできること
✓ 定期的な健康管理・診察
✓ 血液検査・心電図などの検査
✓ お薬の処方
✓ 点滴・注射
✓ ご家族へのアドバイス・相談
対象となる方
✓ 通院が困難な方 ✓ 退院後に自宅で療養される方 ✓ 認知症の方 ✓ 寝たきりの方 ✓ がんなどの終末期の方
中野区鷺宮エリアを中心に訪問診療を行っております。
「親を病院に連れて行くのが大変」
「一人で通院できなくなった」
そのような方は、お気軽にご相談ください。
—
ご家族へのメッセージ
大切なご家族が認知症と診断されたとき、ショックを受けるのは当然のことです。
しかし、認知症になったからといって、その方がその方でなくなるわけではありません。
本人の気持ちを尊重する
認知症の初期であれば、ご本人は自分に起きていることをある程度理解しています。
ご本人を「患者」として扱うのではなく、一人の人間として尊重し、できることはご本人に任せましょう。
【接し方のポイント】
・否定や叱責をしない
・ご本人のペースに合わせる
・できることに注目し役割を持ってもらう
・失敗しても責めない
・昔の話を聴く時間を作る
—
介護する方へ
認知症のご家族を介護することは、精神的にも体力的にも大きな負担となります。
介護をするあなた自身を大切にしてください。
一人で抱え込まず、ご家族で役割分担をしたり、介護サービスを上手に使ったりして、負担を分散させましょう。
【相談できる場所】
・地域包括支援センター(中野区内に複数あります)
・おきつ医院(訪問診療のご相談も承ります)
・認知症カフェ
・家族会
介護のお悩み、お一人で抱え込まずにご相談ください。
シリーズのまとめ
5回にわたって認知症予防についてお伝えしてきました。
**第1回「生活習慣」**
質の良い睡眠、バランスの良い食事、適度な運動、生活習慣病の管理
**第2回「食事と栄養」**
MIND食、積極的に摂りたい食品、控えたい食品、和食の工夫
**第3回「運動と知的活動」**
運動の効果と推奨量、知的活動、デュアルタスク
**第4回「社会参加」**
会話の力、地域活動、趣味のつながり、手と口を使う活動
**第5回「早期発見と家族へのメッセージ」**
修道女研究の希望、初期のサイン、脳神経外科専門医による診療、訪問診療
—
おわりに
認知症は誰にでも起こりうるものですが、日々の暮らしの中でできることはたくさんあります。
完璧を目指す必要はありません。できることから、少しずつ始めてみてください。
そして、修道女研究が教えてくれたように、前向きな気持ちで生きること、人とつながることも、脳の健康を守る大切な要素です。
もし認知症になっても、人生が終わるわけではありません。周囲のサポートを受けながら、その方らしく過ごすことは十分に可能です。
おきつ医院は、認知症の予防から診断・治療、そして介護のご相談まで、幅広くサポートしてまいります。
何かお困りのことがあれば、いつでもご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【院長のひとりごと】
まだまだ寒い日が続きますが、日差しの中にほんの少し春の気配を感じるようになりました。
先日、鷺宮を散歩していると、早咲きの梅がほころび始めているのを見かけました。厳しい冬の中でも、季節は確実に春へと向かっているのですね。
今回のシリーズで「前向きな心」の大切さをお伝えしましたが、梅の花を見ていると、寒さの中でも花を咲かせる力強さに元気をもらいます。
私たちも、日々の小さな喜びを見つけながら、前向きに過ごしていきたいものです。
この時期は気温差が大きく、体調を崩しやすい季節です。インフルエンザや風邪にも引き続きご注意ください。
また、寒さで血圧が上がりやすい時期でもあります。血圧が気になる方は、ぜひ定期的なチェックをおすすめします。
認知症予防シリーズは今回で終了ですが、また新しいテーマでブログを書いていきたいと思っています。
春はもうすぐそこです。くれぐれもお体にお気をつけてお過ごしください。
—
鷺宮で認知症・物忘れのご相談ならおきつ医院へ
「物忘れが気になる」
「家族の様子が心配」
「認知症かどうか調べたい」
このようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
脳神経外科専門医が丁寧に診察いたします。
—
おきつ医院
〒165-0032 東京都中野区鷺宮3-20-4
📞 03-3339-2865
📠 03-3339-2833
🚃 西武新宿線「鷺ノ宮駅」から徒歩5分
—
「こんな症状でも診てもらえる?」「家族のことで相談したい」など、
お気軽にお電話ください。スタッフが丁寧にご案内いたします。
—
※このブログは一般的な情報提供を目的としており、個別の医療アドバイスではありません。健康上のご心配がある場合は、お気軽に当院までご相談ください。





